不安障害とは

不安障害とは、不安を主な症状とする疾患群をまとめた総称です。具体的には、全般性不安障害、社交不安障害、パニック障害、広場恐怖症といったものがあります。

全般性不安障害は、過剰なほど不安や心配が募ってしまい、それが日常生活にも支障をきたしている状態で、また不安の原因は自らの環境(職場、学校、人間関係など)においてだけでなく、災害や戦争といったことにまで及ぶなど、多岐に渡っています。常に緊張状態が続くようになるので、怒りやすい、落ち着かない、不眠、吐き気、頭痛などの症状がみられます。なお、2~3日程度の一時的な場合は全般性不安障害ではありません。

社交不安障害は、人の注目を一身に集めるような場面において恐怖を感じてしまい、その場面を避けたいという思いが強くなって外出もままならなくなるなど日常生活に支障をきたしている状態を言います。

広場恐怖症は、公共交通機関や広い場所、囲まれた場所などで、パニック様の症状や予測外の症状への恐怖により、これらを回避することが主な症状です。

適応となっている抗うつ薬による薬物療法、認知行動療法による治療が重要となります。抗不安薬による対症療法も即効性があり、急性期には重要となりますが、依存性の問題からも短期間の使用が望ましいです。